
伝えたつもり、伝わったつもりのネット通販トラブル
ネット社会になってしまった現代、社内で意思の疎通を図るための大半はパソコンやスマホ。節目でも立ったままのプチミーティングで終了などというコミュニケーションスタイルが一般化しています。
けれども、そうした日常は効率的でスピード化が図れる一方、誤解や行き違いでもめ事になるケースも多発しています。顔をつきあわせて喋れば何でもないことが、メールなどでは違った意味をもって伝わってしまいます。
実はそれと同じことが、オリジナルのぼり旗や横断幕・懸垂幕などのオーダーメイド発注でも起きています。原因ははっきりしています。デザインデータを送りっぱなしで、実際に電話での打ち合わせをしていなかったこと。
気心の知れた仲ならデータ送信やファックス送信だけでも通じ合えますが、“初めての通販で、初めての相手にオリジナルのぼり旗を発注する”のであれば、送りっぱなしで意図が通じるものではありません。
そうなると1回目の、のぼり旗専門店のデザイナーから送られてくるデザイン提案も、的外れの作品になってしまいます。「あんなに細かく要望書を書き込んでおいたのに」といらだっても、けっこう真意なんて伝わっていないものです。
どうすればウマくいく、発注コミュニケーション
●発注フォームにはこちら側の要望を細かく書いたつもりでも、相手には6割程度しか伝わっていないものと理解しておきましょう。
●要望書の文字だけでデザインのニュアンスを伝えきるのは困難です。そこで好みののぼり旗デザインのサンプル画像を添付したり、ヘタでも構わないので希望するのぼり旗のスケッチを添えたりしましょう。
●スケッチには引出線をつけて、いろいろ注釈を加えておくと、発注者(あなた)と受注者(のぼり旗ショップのデザイナー)とのミゾがそれだけ縮まります。
対面しない通販、一度気に入ったら指名してリピーター
実際に人にモノを伝えるという作業は骨の折れる作業です。まして微妙なイメージの多いオリジナルのぼり旗を通販で済ませようというのですから、考えてみれば発注者も受注者もお互いに調子の良い話です。
ホントは実際のお店に行って、担当のデザイナーとリアルミーティングを行なうのがいちばん。それができれば、その場でドラフトデザイン(ザックリしたデザイン案)を形にしてくれます。
初回でののぼり旗デザインは、意思の疎通だけでかなりの苦労があるものです。しかし一度でも発注者の好みがわかってしまえば、相手はプロなので、その後は同じような食い違いをなくしてくれます。
ここでお話しした事柄は、ごく普通に起ることです。のぼり旗ショップのデザイナーが鈍感だからとか、センスがないといったことではありません。ですから、そのようなやり取りを経て通じ合ったのぼり旗店とは、その後の付き合いが大事。
2回目の発注、3回目の発注と依頼先を換えて転々とするスタイルはやめて、1つのショップでリピーターとなり常連客になっておくことです。できればデザイナーも、毎回同じスタッフを指名すると、旗づくりが楽になり満足度がアップします。